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任意売却 京都を買おう

見たところ、模型の家は十軒以上ある。 ということは、Mさんにはかなり若い頃からこの趣味があったようだ。
「実物と同じ構造なのですよ」Mさんは説明した。 「木造ならば木を使い、コンクリートのものはコンクリートで、鉄骨造のものは鉄で、石造ならば同じ種類の石で作られています。
すべての部品を実物と同じように、そのまま小さく作ってある。 一人の人間がかかりきりになっても、何年もかかる工作になります」。
「ええ、これは大変でしょうね。 これだけのものになると、その、相当お高いでしょうね」私は尋ねた。
「職人さんが一人、数年間もかかりきりになるわけですから」。 「そう、材料だけは少なくて済むけれど、人の手間は、実物よりもむしろ多くかかりますね。
そう、だいたい実物の家と同じくらいの金額にはなりますかね」Mさんは言った。 「まあ、実物だって、ほとんどは人間の工賃です」私は数秒間絶句してしまった。
実物と同じということは、つまり一軒で何千万円もかかる、という意味だ。 これはもう本当におもちゃではない。

「家内もね、こんな小さなものを作らせるくらいならば、実物を作らせたらどうなのって、言いますよ」。 Mさんはそう言うと、そこでまた喉を鳴らして笑った。
「まあ、そのとおり、そちらの方が簡単かもしれない。 ですけどね、こうやって、家の中に置いてはおけない。
見にいくのも大変です。 ここだったら、いつでも好きなときに眺めていられるというわけです」。
「いやあ、驚きました。 こんな趣味があるのですね」私は感心する。
ミニチュアではあるが、スケールは充分に大きい。 一軒ずつ、私はドールハウスを見ていく。

最初のものは、ヨーロッパの古い民家のようだった。 室内では、揺らめくように蝋燭の明かりが動いている。
暖炉にも赤い火が燃えているように見えた。 小さなライトの明るさを変化させ、炎らしく見せているのだ。
室内になにげなく置かれた品々が、実に自然だった。 その次のものは、三階建ての少し大きな邸宅で、人形の服装も貴族のように豪華になった。
吹き抜けのホールではシャンデリアが輝いているし、械種の模様も細かい。 大きなテーブルでは晩餐の準備が整っている。
皿の上の料理も実に精密に作り込まれていた。

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